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笹神村


目次

― 五頭山と温泉が育てた、阿賀野市のふるさとの村 ―

笹神村(ささかみむら)は、かつて新潟県北蒲原郡に存在した村であり、現在は新潟県阿賀野市東部を構成する地域です。

2004年(平成16年)4月1日、水原町安田町京ヶ瀬村との合併により阿賀野市となりました。しかし、合併から20年以上が経った現在でも、「私は笹神の人間だ」と語る人は少なくありません。

その理由は明確です。

笹神村には、

・阿賀野市の象徴である五頭山
・800年以上の歴史を持つ五頭温泉郷
・全国的にも先進的だった有機農業
・豊かな自然と信仰文化
・観光と農業が共存する独自の地域性

という、他の町村にはない個性がありました。


基本情報

項目内容
自治体名笹神村
よみささかみむら
所属新潟県北蒲原郡
村制施行1956年9月30日
廃止2004年4月1日
現在新潟県阿賀野市
面積約122㎢
人口(合併前)約11,000人
主要産業農業、観光、工業
代表文化五頭山、五頭温泉郷、有機農業

地理

笹神村は新潟県北東部に位置し、五頭連峰の西山麓に広がっていました。

東側には五頭山を中心とした山岳地帯が広がり、西側には田園風景が続いています。

村の東半分は五頭連峰県立自然公園に含まれており、阿賀野市内でも特に自然豊かな地域でした。

周辺自治体は、

・豊栄市
・新発田市
・三川村
水原町
安田町

に囲まれていました。

また、

・JR羽越本線 神山駅
・国道290号
・国道460号

が地域を結び、現在でも阿賀野市東部の重要な交通路となっています。


笹神村年表

年代出来事
1901年笹岡村・出湯村・大室村が合併
1901年天神塚村・山倉村が合併し神山村誕生
1956年笹岡村と神山村が合併し笹神村誕生
1967年8・28水害発生
1980年代有機農業「ユーキトピア構想」開始
1995年新潟県北部地震発生
1998年新潟豪雨発生
2004年阿賀野市へ合併

笹神村はなぜ発展したのか

笹神村を語る上で、五頭山は欠かせません。

五頭山は、単なる山ではありませんでした。

信仰の山。

観光の山。

暮らしの山。

そして、温泉を育てた山でもありました。

さらに、

・豊かな森林
・清らかな水
・肥沃な土地
・観光資源

という条件が揃っていました。

その結果、笹神村は、

「温泉の村」

「農業の村」

「自然の村」

として発展していったのです。


五頭山の村

笹神村最大の象徴は、

五頭山

です。

五つの峰を持つことからその名が付いたとされる五頭山は、古くから信仰の対象でもありました。

標高は913メートル。

高さでは周囲の山々に及びません。

しかし、その堂々とした姿から、今でも五頭連峰の主峰として親しまれています。

そして、この山は、

笹神村そのものを象徴する存在でもありました。


温泉の村でもあった

笹神村には、

五頭温泉郷

があります。

村杉温泉。

出湯温泉。

今板温泉。

それぞれ異なる歴史と文化を持ちながら、800年以上にわたって人々を癒してきました。

病を治したい人。

体を休めたい人。

日常を離れたい人。

多くの人々が、五頭山の麓を訪れました。

つまり笹神村は、

温泉が暮らしの一部だった村

でもあったのです。


ゆうきの里の村

笹神村は、

「ゆうきの里」

としても知られていました。

1980年代後半から、有機農業を中心とした地域づくりが始まります。

村独自の堆肥づくり。

特別栽培米。

都市部との直接取引。

現在では当たり前になった取り組みを、笹神村は早い時代から行っていました。

つまり笹神村は、

未来の農業に挑戦した村

でもあったのです。


災害と共に歩んだ村

笹神村は、美しい自然と共に、自然災害とも向き合ってきました。

1967年の8・28水害。

1995年の新潟県北部地震。

1998年の新潟豪雨。

たび重なる災害が村を襲いました。

しかし、そのたびに人々は立ち上がり、村を守ってきました。

それもまた、笹神村の歴史の一つです。


笹神村の人口推移

人口
1956約9,000人
1970約10,000人
1990約11,000人
2000約11,500人
2004約11,000人

笹神村は、高度経済成長期から平成初期にかけて、安定した人口を維持し続けた村でもありました。


笹神村を代表する文化・観光

現在でも笹神地区には、多くの文化資産が残されています。

五頭山
・五頭温泉郷
・村杉温泉
・出湯温泉
・今板温泉
・岩瀬の清水
・五頭山麓県民いこいの森
・笹岡城跡
・笹神五頭ゴルフ倶楽部

これらは現在の阿賀野市を代表する観光資源となっています。


まとめ

2004年4月1日。

笹神村という自治体名は、地図から消えました。

しかし、

五頭山を見上げる人がいる。

温泉を訪れる人がいる。

村杉のラジウム温泉を誇りに思う人がいる。

「自分は笹神の人間だ」と語る人がいる。

町や村は消えても、

そこで暮らした時間は消えません。

だからこそ、笹神村は消えていません。

もしかすると笹神村とは、

地図の上に存在した村ではなく、

五頭山の麓で暮らした人々の記憶の中に、今も生き続けている村なのかもしれません。

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